ラグビーは1823年イングランドの有名なパブリックスクールであるラグビー校でのフットボールの試合中、ウェブ・エリス少年がボールを抱えたまま相手のゴールを目指して走り出したことが起源とされていて、ラグビーというスポーツの名称は学校の名前から来ています。
このウェブ・エリスが最初にボールを抱えて走り出したか、という点は伝説的な要素を孕んでいて、確証は持てませんがラグビーフットボールの起源を調べる上で考案者として残っている名前はウェブ・エリスが最古のものです。
4年に一度開催されるラグビーの祭典、ラグビーワールドカップの優勝トロフィーはこのウェブ・エリスの名前を冠して「ウェブ・エリス・カップ」と言います。
1871年にイングランドはスコットランドと史上初めてのテストマッチを行い、以来北半球の最強国として君臨し、2003年のラグビーW杯では北半球の国として唯一の優勝を成し遂げています。
イングランドはウェールズ、スコットランド、アイルランド、フランス、イタリアの六カ国でシックス・ネーションズという対抗戦リーグを形成し、毎年冬に激戦を繰り広げていて、イングランドは最多の29回の優勝を決めており、名実ともに最強国なのです。
しかし直近10年の戦績を見ると、2015年W杯ではプール戦敗退という最強国らしからぬ結果に終わって、日本代表を南アフリカ相手に歴史的な勝利を挙げさせた名将エディー・ジョーンズをヘッドコーチに招聘し、2016年はシックス・ネーションズで全勝優勝、2017年と2020年も優勝、2019年W杯では準優勝と大復活を成し遂げるものの、アイルランド、スコットランド、フランスといったチームが台頭してきたため、2023年シックス・ネーションズでは4位に終わり、世界ランクも6位となっています。
直近の成績が振るわなかったためか、ヘッドコーチはエディー・ジョーンズからアンドリュー・ボースウィックへと交代。エディー・ジョーンズはオーストラリア代表のヘッドコーチに就任しました。
タレント揃いのイングランド代表がどのように復活劇を見せてくれるのか要注目ですが、まずは復活劇を演じるための直近の代表メンバーを確認しましょう。
2023年シックスネーションズ終了時の代表メンバーになります。
Forwards
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マコ・ヴニポラ
サラセンズ / Porth County Community School
180cm / 126kg
1991/1/14 79caps
ダン・コール
レスター・タイガース / Wyggeston and Queen Elizabeth I College
191cm / 118kg
1987/5/09 100caps
エリス・ジェンジ
ブリストル・ベアーズ / John Cabot Academy
186cm / 120kg
1995/2/16 48caps
ジョー・ヘイズ
レスター・タイガース / Wyggeston and Queen Elizabeth I College
189cm / 126kg
1999/4/13 7caps
ビーヴァン・ロッド
セール・シャークス / Sedbergh School
183cm / 118kg
2000/8/26 2caps
カイル・シンクラー
ブリストル・ベアーズ / Graveney School
183cm / 120kg
1993/3/30 61caps
HO
ジェイミー・ジョージ
サラセンズ / Haileybury and Imperial Service College
183cm / 114kg
1990/10/20 77caps
トム・ダン
バース / University of Bath
187cm / 106kg
1992/11/12 3caps
ジャック・ウォーカー
ハーレクインズ / Settle College
186cm / 101kg
1996/5/06 3caps
LO
マロ・イトジェ
サラセンズ / SOAS University of London
195cm / 115kg
1994/10/28 67caps
オーリー・チェサム
レスター・タイガース / Carre’s Grammars School
201cm / 118kg
2000/9/06 9caps
ジョニー・ヒル
セール・シャークス / Ludlow School
201cm / 112kg
1994/6/8 19caps
ニック・イシエクェ
サラセンズ / Haileybury and Imperial Service College
200cm / 120kg
1998/4/20 11caps
デイヴィッド・リバンズ
ノーザンプトン・セインツ / Somerset College
202cm / 116kg
1995/8/29 4caps
FL/No.8
ベン・カリー
セール・シャークス / Bishop Heber High School
185cm / 106kg
1998/6/15 5caps
アレックス・ドンブラント
ハーレクインズ / Cardiff Metropolitan University
191cm / 118kg
1997/4/29 14caps
ベン・アール
サラセンズ / Queen Mary University
186cm / 102kg
1998/1/07 15caps
ルイス・ラドラム
ノーザンプトン・セインツ / St Joseph’s College
192cm / 104kg
1995/12/08 10caps
サム・シモンズ
エクスター・チーフス / Ivybridge Community College
183cm / 93kg
1994/11/10 18caps
ジャック・ウィリス
トゥールーズ / Henley College Berkshire
190cm / 110kg
1996/12/24 10caps
Backs
SH
ベン・ヤングス
レスター・タイガース / Wyggeston and Queen Elizabeth I College
178cm / 92kg
1989/9/8 122caps
アレックス・ミッチェル
ノーザンプトン・セインツ / Lyme High School
177cm / 84kg
1997/5/25 4caps
ジャック・ヴァン・ポルトリエット
レスター・タイガース / Oakham School
183cm / 84kg
2001/5/15 9caps
SO
オーウェン・ファレル
サラセンズ / University of Hertfordshire
188cm / 96kg
1991/9/24 106caps
フィン・スミス
ノーザンプトン・セインツ / Warwick School
178cm / 87kg
2002/5/11 0cap
マーカス・スミス
ハーレクインズ / Brighton College
175cm / 82kg
1999/2/14 23caps
CTB
ダン・ケリー
レスター・タイガース / Loughborough University
185cm / 100kg
2001/6/16 1cap
オーリー・ローレンス
バース / Bromsgrove School
180cm / 101kg
1999/9/18 11caps
ジョー・マーチャント
ハーレクインズ / Peter Symonds College
183cm / 89kg
1996/7/16 15caps
マヌ・トゥイラギ
セール・シャークス / John Cleveland College
185cm / 109.8kg
1991/5/18 51caps
WTB
オーリー・ハッセル=コリンズ
レスター・タイガース / St.Bartholomew’s School
192cm / 104kg
1999/1/17 2caps
ケイダン・マリー
ハーレクインズ / Bishop Wordsworth’s School
175cm / 82kg
1999/7/31 0cap
FB
トミー・フリーマン
ノーザンプトン・セインツ / Moulton College
188cm / 102kg
2001/3/05 2caps
マックス・マリンズ
サラセンズ / University of Hertfordshire
180cm / 88kg
1997/1/07 15caps
フレディー・スチュワート
レスター・タイガース / Norwich School
196cm / 107kg
2000/12/05 18caps
トム・カリー、コートニー・ローズ、ビリー・ヴニポラ、ヘンリー・スレイド、エリオット・デイリー、ルーク・カウワン=ディッキーといった錚々たるメンバーが怪我で離脱中で、特にバックス陣の中でもウィングとフルバックの経験不足が不安視されるメンバーになっています。
上記メンバーで注目選手は、いまだに最強と恐れられるフロントローのマコ・ヴニポラ、カイル・シンクラー、ダン・コールズ、エリス・ジェンジら、世界最高のロックと名高いマロ・イトジェ、実直かつハードに動き回るバックロー陣、そしてベン・ヤングスとオーウェン・ファレルのハーフバックコンビです。
バックローとバックスの経験不足が否めませんので、経験溢れる選手をW杯までに追加召集する可能性もありますが、若手の成長と活躍も含めてイングランドの泥臭く気迫溢れるプレーで勝利する姿が楽しみです。
イングランド代表は8月にウェールズと2戦、フィジーと1戦してから9月9日アルゼンチンとの初戦、そして9月17日に日本代表と激突します。
日本とイングランドは2022年11月にテストマッチを行い、13対52で日本が大敗を喫していますが、何が起きるか分からないW杯の舞台で日本がラグビーの母国イングランド相手にどのような勝負を見せてくれるか楽しみです!
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