プロ入り前の経歴
中島啓太プロは、埼玉県出身。2000年生まれのミレニアム世代を代表とするプロゴルフプレーヤーです。
6歳の時からゴルフをはじめたのですが、憧れのプレーヤーはタイガーウッズだったそうです。杉並学院の元ゴルフ部監督の吉岡氏主催のジュニアアカデミーにも参加していたことがあります。小さい時からその実力を発揮しており、2015年の中学校時代に「日本アマチュアゴルフ選手権競技」で準優勝を果たします。その時、決勝で僅差で破れたのが、金谷拓実プロでした。
代々木高等学校に進むと、さらに素晴らしい成績を獲得していきます。2017年に「日本アマチュア選手権」では当時大学生だった大澤プロに破れ2位。2018年「オーストラリア・アマチュア選手権」で日本人アベック優勝を果たします。同じ年に開かれた「アジア競技大会ゴルフ競技」で個人と団体の両方で金メダルを獲得しました。
日本体育大会に進んだ後には、「日本アマチュア選手権」で3度目の2位に。2020年に「三井住友VISA太平洋マスターズ」では3位となりました。この結果、世界アマチュアランキングでなんと1位になったのです。この快挙は、あの松山英樹、金谷プロにつぐもので、さらに日本人最年少記録20歳5カ月1日でした。
2021年4月「東建ホームメイトカップ」では2位となります。7月の「日本アマチュア選手権」では優勝を果たします。そして、9月「パナソニックオープン」ではプレーオフで永野竜太郎プロを破り、見事優勝を果たしたのです。アマチュアでの優勝は、史上5人目の快挙でした。11月には「アジアパシフィックアマ選手権」でもプレーオフの末、優勝。これは日本人3人目の快挙でした。
アマチュア時代でも素晴らしい活躍を、それも世界レベルで果たしていたのですね。
プロ入り前の経歴
2022年9月にプロ宣言を行います。満を持した選択といっていいいでしょう。
プロ入り後、日本開催のUSツアー「ZOZOチャンピオンシップ」で12位となり、日本人最高位でした。10月の「HEIWA-PGM CHAMPIONSHIP」では5位、11月の「カシオワールド」では8位になります。2023年には予選落ちなどもありましたが、4月の「関西オープン」では9位、「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で12位となります。
そして同年5月の「ミズノオープン」では2位となりました。この試合では同年代の平田プロとプレーオフとなります。3ホール目までもつれる激戦となりましたが、3ホール目のショットを大きく曲げてしまい、勝ちを譲ることになりました。
しかし、2位となり「全英オープン」の切符を手に入れたのです。プロ入り後は、優勝こそありませんが、素晴らし成績をおさめているのは間違いないでしょう。
特徴
特徴は、完成度が高いプレーができることと言えますね。
ドライビングディタンス8位、300ヤードを超える飛ばし屋です。パーキプ率2位、パーオン率1位で、平均ストローク69.7と3位です。その結果、メルセデス・ベンツ・トータルポイントが3位。優勝もすぐにすることでしょう。
技術的な面では、ハンドファーストで強いインパクトを生み出すスイングと言われています。スイングで体が動くのですが、手元から腕にわたってできる三角形が一定で、そのため安定して強いスイングを生み出すことができています。体のひねりを十分に使って、必要以上に手を使っていません。極論をいうと、教科書通りのスイングといえますね。
もちろん、筋力強化も大きな要因です。足の力強さも際立っています。177cm、75kgとがっちりした体格から繰り出されるドライバーショットは魅力ですね。世界を目指すのには必要な条件ですね。
中島プロを評する時に技術面もさることながら、実はメンタル面、特に集中力の凄さがあげられることが多いです。どんな環境でも自分をキープし、自分のゴルフができるそうです。しかも、熱い心をもってプレーしているとのこと、すごい22歳です。その集中力を生み出しているのが「準備」と言われています。中島プロの準備とは、トレーニングだけでなく、メンタル的にもしっかりと行っているとのとだと本人も言っています。コースや環境にあった練習をし、食事や睡眠におよぶ生活を整え、ツアーに挑む、それによって安心してプレーができ、自分をキープできるのでしょう。これは、中島プロのゴルフに対する姿勢、熱意がこれらを産んでいるのです。メンタルの指導を受けたり、他の選手にアドバイスを求めたりよくするそうです。ゴルフが好きだからと言っていますが、すばらしいという形容しかありませんね。
また、中島プロも今では多くのプロが使っている弾道計測装置「トラックマン」を使用し、いかに自分の求める弾道が生み出せるかを考えて練習しています。感覚だけでなく、きちんとデータに裏付けされたものから、考え出すことにより、より精度の高いショット、スイングを作り出ることができています。
22歳の中島プロ、これからも国内、いや海外でも活躍が期待できますね。
このウェブサイトは株式会社WASABIZによって運営されています。無断複製、転載を禁止します。
Comments