プロ入り前の経歴
岩井千怜(いわいちさと)プロは2002年生まれ。埼玉県出身です。明愛(あきえ)プロの双子の妹にあたります。
小さい時から優れた運動能力をもっており、かけっこをしてもクラスで1番(双子で1,2番を争っていました)。それが、父親がゴルフ練習場に行くのについていったのがきっかけでゴルフを始めることになりました。その後、ゴルフに目覚めてからは、少し家から離れたゴルフコースで練習を行う日々になります。とはいえ、ゴルフだけではく、以前からしていた陸上も継続して練習に励んでいたそうです。しかも、陸上競技でも全国を目指せるレベルだったそうで、スポーツ万能の子供でした。
ゴルフでは、中学2年のころにチームKGA(関東ゴルフ連盟ジュニア)に合格し、本格的なコースでの練習の幅が広がりました。そして、高校は埼玉栄高校を選び、ゴルフに専念することとなります。
幼少期から全国レベルの活躍をしていた岩井プロは2016年「ヨネックスジュニアゴルフチャンピオンシップ」優勝、2017年には「文部科学大臣楯争奪 全国中学校ゴルフ選手権春季大会」優勝、2018年に「ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ」優勝などの多くのすばらしい成績をおさめていました。そして、JLPGAツアーの「ヨネックスレディス」に出場し、見事決勝ラウンドに残る活躍をしたのです。その後も2020年の「スタンレーレディス」でも予選通過します。
プロ入り後の経歴
2021年にJLPGAプロテストに見事一発合格し、念願のプロになることができました。姉の明愛も同時に合格、見事双子でプロゴルファーとなったのです。
プロになってから2戦目の「ニトリレディスゴルフトーナメント」で予選を通過。その後、ステップアップツアーである「カストロールレディス」に初出場して初優勝を飾ります。しかし、その後行われたQTファイナルでは思った成績を残すことができず、2022年は推薦とステップアップツアーを並行して出場することになりました。
しかし、2022年から飛躍的な活躍が始まったのです。
6月に行われた「リシャール・ミル ヨネックスレディースゴルフトーナンメント」で2位となります。なかなかいい成績を得ることができなかった中、これで後半もレギュラーツアーに出場が可能となったこともあり、うれしい2位でした。なお、優勝は稲見萌寧選手でした。
そして、8月に行われた「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で見事優勝を果たすのです。1打差の2位には勝みなみ選手など多数いましたが、後半10、11番の連続バーディなどでつきはなし、通算13アンダーでの勝利でした。
さらに翌週の「CAT Ladies2022」でも優勝し、連続優勝の快挙をおさめます。初優勝から2週連続の優勝は史上3人目の快挙でした。最終日に山下美夢プロに途中ならばれましたが、その後17番をバーディで突き放し、通算13アンダーでの優勝でした。
その後は予選落ちなどもありましたが、「第49回ミヤザテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」で6位などの成績もあり、2022年にはメルセデスランキングは18位、年間獲得賞金は5000万円を超え22位となりました。
2023年は前半こそ振るわなかったことときはありますが、「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」と「41stフジサンケイレディスクラシック」で2位となり、パナソニックオープンレディスゴルフトーナメント」で4位と上位に食い込んできました。そして、5月に行われた「RKB×三井松島レディス」で優勝を果たします。最終日7位からスタートしたのですが、7つもスコアを伸ばし、姉の明愛プロと昨年の年間賞金女王の山下美夢有プロと3名でのプレーオフとなりました。プレーオフ2ホール目、二人はバーディパットを外しましたが、その後岩井千怜プロはパットを沈め、3度目の優勝を勝ち取ったのでした。その2週後の「リゾートトラストレディス」では4位。そして、6月の「宮里藍サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」で自身4度目の優勝を勝ち取ります。通算33アンダー、初日から首位を守り続け、2位に5打差の完全優勝。圧勝とはいえ、一時申ジエプロに1打差までになった時もありました。しかし、崩れることなく自分のプレーが終始でき、強さを存分に発揮できた試合でした。この優勝で、「AIG全英女子オープン」の出場権を得ました。世界での活躍を期待しましょう。
特徴
岩井千怜プロは、身長162cmと中背ですが、ドライビングディスタンスはおよそ253ヤードで、ランキング7位。
その要因ともなっている最大の武器というか特質すべきは、スポーツ万能の運動神経でしょう。幼少期から陸上競技をしており、下半身の筋力の強さから安定したスイングが生まれています。さらにはロープ登りもしていたそうで、上半身の筋力も驚異的です。
ただし、筋力に任せたスイングをしているわけでは決してありません。基本的にはオーソドックスなスイングをしています。右足の踏み込みがすばらしく、そのためブレないスイングになっています。比較的腕を伸ばした状態でのスイング軌道により、スイングが大きいのに再現性が高いものとなっています。飛距離を出しつつ安定感がある、これが岩井千怜プロの特徴です。
加えて、パッティングも狙ったところにしっかり打っていく強めのスタイルがスコアメイクにつながっています。パー3で良いスコアが出ているのが証拠です。
岩井千怜プロの基本通りで安定感のあるスイング、さらには姉である明愛プロとの相乗効果も期待でき、今後ますます活躍することまちがいないでしょう。
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